海釣りでは漁港や砂浜が手軽に行くことができる主な釣り場になります。
また場所によっては釣り公園といった手軽に釣りができる環境もあります。
しかしこれらの釣り場は釣り人も多く、良型の魚が釣れる確率はそれほど高くありません。
一方でこれらの釣り場の他に、船でしかアクセスできない釣り場へ行くという手段もあります。
これらの沖堤防や沖磯には、渡船を利用する必要があります。
渡船は利用料金がかかり、釣りができる時間にも制約がありますが大きなメリットもあります。
渡船を利用するメリット
まず、釣り人の数が限られるため確実に釣果を伸ばしやすいです。
沖磯では1つのポイントに渡る人数が多くても数人レベルであり、混雑することはまずありません。
これは各渡船の船長が当日の人数によって振り分けてくれます。
比較的大人数が渡ることができる沖堤防の場合でも、混雑しないよう人数制限が掛かることもあります。
そして普通の堤防とは異なり常時釣り人が入れないため、魚もスレにくいです。
また潮通しが良く水深がある沖のポイントに渡れば、その分大物も狙いやすくなります。
陸からの釣りではこのような好釣り場は限られており、あったとしても休日は特に混雑します。
その一方、渡船では確実に釣り座を確保できます。
また、渡船は釣り座まで個人ごとに船を付けてくれます。
普通の陸からの釣りでは駐車場から自分で荷物を運ばなければなりません。
特に地磯ではカートが使えず、クーラーボックスなどあまり大きな荷物は運べません。
そのため装備は厳選する必要があります。
渡船では船で全ての荷物を運べるので、色々なタックルや大物用のクーラーボックスも楽に持っていくことができます。
特に荷物が多くなりがちなフカセ釣りやカゴ釣りには最適です。
渡船の利用方法
前日まで〜当日乗船時
まず確認すべきなのが、予約の要否と出船時間です。
予約が必要である場合、前日までには電話等でお店に連絡する必要があります。
また出船時間が決まっている場合、大体は日の出に合わせて出港となります。
時間は季節によって変わるので予約時に確認しておきましょう。
当日は船に乗る前に受付をする必要があります。
料金は前払い・後払いかは店によって異なります。
また船への荷物の積み込みもあるので、余裕を持って出船30分前にはお店に到着するようにしましょう。
渡してもらう釣り場がお店の目の前にある場合は、いつでも都度船を出してもらえるところもあります。
主に港の目の前にある沖堤防ではこのパターンも多いです。
この場合は料金も1000~2000円程度と安く済みます。
帰港する時間はあらかじめ一律で決まっていたり、個人の希望に合わせて迎えに来てもらえる場合もあるので受付時に確認しておきましょう。
乗船〜釣り終了
手続きを終え、荷物を船へ運んだらいよいよ出港です。
複数箇所の釣り場へそれぞれ渡していく場合、自分が降りるポイントを確認しましょう。
船長に振り分けを任せている場合、ポイントに着いたら名前を呼ばれます。
船から降りる際はまず一人が何も持たずに渡り、それからバケツリレーで荷物を船側から渡してもらいます。
自分一人だけそのポイントに降りる場合、他のお客さんに手伝ってもらいましょう。
大抵、その船の常連さんあたりが手を貸してくれます。
自分で荷物を抱えて船を降りるのはバランスを崩す危険が伴うのでやめましょう。
特に外洋のポイントは波が荒れていることもあるので身軽にしておいた方が安全です。
無事に船から降りた際には、船長が狙うべきポイントをアドバイスしてくれることもあります。
(こちら側が水深がある、沖○mにカケアガリがある、釣り座を構えるのはここかそこなど)
磯の場合、なるべく足元が平坦で安定している場所を選びます。
また万が一大きな波が来た場合も想定し、荷物はなるべく後方の高い位置に置いておきましょう。
その日の釣り座を決めたらいよいよ釣り開始です!
お店によっては釣り中も何度か船が見回りに来てくれます。
その際に希望すればポイント移動や予定より早く帰港することもできます。
事前に沖上がりの時間が決まっている場合、余裕を持って釣りを終えて片付けを始めましょう。
他のお客さんも順番に迎えにいくことも多いので、船を待たせて迷惑をかけないようにします。
30分前には船に乗り込む準備を終えているくらいの余裕があることが理想です。
帰港〜下船
港に着いたら、行きと同じようにバケツリレーで荷物を船から下ろします。
ロッドケースやバッカンは似たものが多いので、荷物を取り間違えないよう注意しましょう。
自分の荷物を回収し、後払いの場合は精算をしたら完了です。
必要に応じお店で氷を買ってクーラーへ補充し、帰宅します。
渡船利用時に必要な装備
まず渡船利用時に必須となるのが安全装備です。
ライフジャケットは必ず着用します。
持っていない場合でも、お店でレンタルできる場合もあります。
靴は沖堤防ではスニーカーでOKですが、磯場合は専用の磯靴を履きます。
なお、ソールのタイプは船の甲板でも滑りにくいフェルトスパイクがおすすめです。
あると便利なアイテム
タックルバッカン
渡船では荷物は基本的に操縦席前方にまとめて置かれます。
しかし走行時は結構波飛沫が飛んでくるため、荷物は防水性のあるタックルバッカンに入れていくことがおすすめです。
長めのタモ
漁港に比べて沖堤防は足場が高いことが多いです。
また沖磯でも場所によっては海面まで距離があることもあります。
6m程度の長さのタモがあると、大抵どの場所でも対応できます。