夏の人気ターゲットの一つにシロギスが挙げられます。
水温が上がる6月頃から浅場にやってくるため、シーズン中は本格的な遠投をしなくてもサーフや堤防から手軽なちょい投げ釣りで狙えます。
ビビビッと明確なアタリで釣り人を楽しませてくれ、また味も良いため多くの人が狙う魚です。
今回紹介するちょい投げ釣りでは特に専用タックルはなく、他の釣りで使用しているものを流用して楽しめます。
竿
ルアーロッドであればシーバス用やライトショアジギング用ロッドを使用できます。
ML~Mのロッドの硬さがあれば6~10号程度のオモリを投げられるため、ちょい投げ釣りに最適です。
なお、オモリは1号あたり3.75gとなっており、6号では22.5g、10号では37.5gとなります。
ロッドには適応グラム数が表記されているのでその範囲内でオモリを選択します。
おすすめのエントリーモデルのロッド
手ごろな価格帯のルアーロッドであれば、下記がおすすめです。
40g程度まで投げることができ、PEラインにも対応したガイドが搭載されています。
ルアー釣りも楽しみたい方は、これらをちょい投げ釣りにも流用すると良いでしょう。
- 全長[m]:2.90
- 仕舞寸法[cm]:150
- 自重[g]:190
- 錘負荷[g]:10~40
- 適合ライン[lb]:10~20
- 全長[m]:2.92
- 仕舞寸法[cm]:150
- 錘負荷[g]:15~42
- 適合ライン[lb]:8~20
また、持ち運びに便利なコンパクトロッドも使用できます。
このような竿は適合するオモリの号数がそのまま表記されています。
こちらは10号程度であればOKです。
- 全長[m]:2.48
- 仕舞寸法[cm]:45
- 自重[g]:150
- 錘負荷[号]:6~12
リール
2500~3000番程度のスピニングリールを使用します。
これよりも大きい番手のリールも使用できますが、常時竿を手に持つ釣りなので上記の番手くらいが軽くて楽です。
また投げる距離はせいぜい50m程度なので、ラインが150m巻ければ十分です。
ラインの号数はナイロンの場合は3~4号、PEなら0.6~1.0号とリーダー12~16lb程度とします。
- 標準糸巻量 ナイロン[号-m]:3-150
- 自重[g]:250
- 巻取り長さ(ハンドル1回転あたり)[cm]:71
- ギア比:5.0
- 最大ドラグ力[kg]:8.5
ナイロン3号が付属している入門モデルです。
安価ですが十分な性能があり、ちょい投げ釣りの他にもサビキ釣りやウキ釣りにも使用できます。
- 標準糸巻量 ナイロン[号-m]:4-150
- 自重[g]:230
- 巻取り長さ(ハンドル1回転あたり)[cm]:80
- ギア比:5.3
- 最大ドラグ力[kg]:10.0
上記の糸付きのリールよりも値段は上がりますが、ダイワ ・レブロスは6000~7000円の価格帯で上位機種にも搭載されているオートマチック・ドラグ機構や、エアローターによる軽量化などダイワの技術が盛り込まれており、お得なリールです!
餌釣りだけでなくルアー釣りでもトラブルなく使用できます。
ラインは付属していないので別途購入する必要があります。
初心者の方にはナイロンラインがおすすめです。
4~5号を最低100m巻いておけばOKです。
ルアー釣りと兼用する場合などで、PEラインを使用する時は合わせて同程度の強度があるショックリーダーを付けます。
PE0.6~1.0号にフロロカーボンの3~5号のリーダーを接続しておきます。
天秤
道糸の先端には天秤を結びます。
この天秤はキャスト時に道糸と仕掛けが絡むことを防止する役割があり、必須アイテムです。
さらにハリス絡みしにくくする方法として、天秤にワイヤーを取り付ける方法もあります。
カゴ釣り用天秤への工夫として紹介していますが、ちょい投げ釣りにも応用できる工夫です。
この天秤にはオモリを取付けます。
号数は前述したとおり、竿のパワーに合わせて選びますが6~10号程度が良いです。
重たいオモリは着水音でキスの群れを散らしてしまうので、投げられる範囲で軽めのものが有効です。
キス天秤の他に、天秤とオモリが一体化しているジェット天秤を使用しても良いです。
こちらは海中で道糸から針までが一直線となるため、アタリが明確に分かりやすいです。
また水を受けて浮き上がりやすい構造であるため、根があるポイントで有効です。
仕掛け
天秤の先には仕掛けを接続します。
針はよく釣れる15~20cm程度のサイズにはキス針の6~7号あたりがちょうど良いです。
仕掛けは2本針、3本針となっているものが多いですが、特に初心者のうちは絡みにくい2本針タイプがおすすめです。
特に全長が1m以下のショートタイプは投げ竿と比べて短いルアーロッドでも投げやすいです。
なお、天秤・オモリ・針がセットになった仕掛けもあり、初心者の方にはこちらもおすすめです。
エサ
シロギス狙いでは虫エサを使用します。
万能エサのアオイソメでも釣れますが、シロギスを専門に狙うならジャリメ(石ゴカイ)がおすすめです。
アオイソメよりも身が細く、口が小さいシロギスには最適です。
大体1パック500円程度で売られており、これで半日分くらいの量になります。
また活き餌の他にも人工餌でも狙えるため、虫餌が苦手な方はこちらがおすすめです。
パワーイソメは常温で保存できるため、予備餌として持っておくのにも重宝します。
その他ちょい投げ釣りにおすすめの便利グッズ
竿受け
特にサーフではタックルを地面に置くとリール内部に砂が入り、故障につながるため竿受けに置くようにします。
置き竿にしてアタリを待つ時にも便利で、休憩しながらまったり釣る時にも便利です。
メゴチバサミ
ちょい投げ釣りで良く釣れるメゴチやヒイラギなどのヌメリのある魚は、メゴチバサミで掴むと素手よりも圧倒的に針を外しやすいです。
シロギス釣りのポイント
広範囲を探る
シロギスは基本的に海底付近を回遊しているので、キャストしたら仕掛けを着底させます。
そして沖から手前まで探れるよう、竿の穂先を20~30cmくらいずつ動かして、仕掛けをだんだんと手前に引きずってくるやり方が有効です。
そして一投ごとに投げるコースを少しづつずらしていくと、広範囲をもれなく探れます。
地形の変化を狙う
シロギスのヒットを狙う上で、海底の地形に変化がある場所は重要なポイントです。
仕掛けをサビいていると、手応えが軽くなったり、重くなったりすることがあります。
その時はオモリがカケアガリ(斜面)やヨブ(窪地)に入ったということになるので、そこで一旦仕掛けを止めてみると良いでしょう。
シロギスが居着いていればすぐにヒットが望めます。
追い食いを待って複数ヒットさせる
シロギスは基本的に数匹の群れで回遊しています。
1度アタったらすぐに回収せず、仕掛けを同じ場所で置いておくと追い喰いを狙うこともできます。
針の本数を増やすと、仕掛けが絡まることもありますが効率的に数を伸ばせます。
本格派のアングラーは5本針を使用することもあります。
フグは厄介な餌取り
シロギス釣りでは餌取りのフグばかり釣れることも良くあります。
この魚はハリスを噛み切ってしまうので、湧いているとやっかいです。
針の根元にパイプがある仕掛けが対策として有効です。
しかしシロギスが釣れないようであれば、思い切って場所を移動するのも手の一つです。
最後に
シロギスのちょい投げ釣りは難易度もそれほど高くなく、釣りデビューにも最適です。
またとても美味しい魚であり、特に天ぷらは非常におすすめです。
暖かい時期にはとても楽しめる釣りなので、初心者の方でも是非トライしてみましょう!